toshitaka919のブログ

1000年の時空の旅。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

衆人は咽で呼吸をし真人はかかとで呼吸する。

3、不安な気持ち。 季節は立冬を迎え、北からの冷たい風が強くなってきた。村の近くの標高の高い山々はその頂きから少しづつ雪化粧をしちょうど山腹くらいまで山は雪に覆われ白と青空とのコントラストが日に日に美しくなる。夜明けの雪山と青空のコントラス…

花は桜木、人は武士。

2、月明りの会話。 俺は真珠、歳は16。麓(ふもと)の村に住んでいるんだ。今、空を眺めていたら朱鷺(トキ)が舞っていたんだけれど、君が... ここはいいところね、夜空を眺めに来ていたの? うん。ここにいると落ち着くんだ。 日は昼に輝き、月は夜照…

月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど 

1、出会い 11月(霜月)の朔日、どんよりとした冷えた雲の中、東の暗くなりかけた空に向かって雁の群れが飛んでいく。はるかはるか遠く海の向こうから長い旅を終え、疲れた体をこの辺りで休めるのであろう。西の空は僅かに大地を暖める力の残った太陽が沈む…